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「コインで決めようぜ」
光鬼はズボンのポケットから、十円玉をだし親指の上に置いた。
「表」
真はハァ~とため息を吐き、呆れ顔で言った。
「じゃあ、俺は裏だな」
光鬼は笑いながら言い、十円玉を弾く。
十円玉はクルクルと回転しながら、車の天井目指し上がっていった。
だが、やがて重力に負け光鬼の手の甲にキラキラと反射しながら、落下していく。
光鬼はそれを見逃さず、手の甲に落ちた十円玉をもう一方の手で覆う。
数秒経ち、光鬼は十円玉を覆った手をどけ、十円玉が露になった……
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