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目的の物を得た二人は、コンテナから出て車に乗った。
「二手に別れて探そう」
真が言った。
同じところを二人で探すより、別々に探した方が効率が良いのだ。
「分かった。俺は二階、真は一階だ。いいな?」
真がああ、と返事をし同時に車のドアを開けた。
息ぴったりである。
そんな二人を待ち受けているかのように、後藤大輝が今なお、棲んでいる一軒家の家が佇んでいる。
暗闇と街灯の微かな光と黄色いテープにより、存在感が増していた。
光鬼はものともせず、ドアに手をかける。
中はごく普通である。ただ、壁に赤い粘度がある液体がぶち撒けてあり、それがまたなお不気味である。
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