第一話【悪霊が棲む家】

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すると、真は背後に殺気を感じ振り向きざまにナイフを構える。 が、ナイフは糸も簡単に吹き飛ばされた。 「なっ!」 攻撃する手段を失った真は、丸腰になってしまったのである。 後藤の霊は真の方に手をかざした。 ドォン 真は見えない力によって、壁に叩きつけられた。 一瞬、意識を失いそうになったが、なんとか堪える。 だが、気絶した方が楽だったとあとになって思った。 なぜならば、後藤の霊は瞬間移動したかのように、真に近づき左腕に仕込んである、ナイフを振り上げたからだ。 ちっ、しくった…… 真は死を受け入れようとしていた。
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