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「この、放火野郎が」
と笑いながら言った。
真の声を聞いたかのように、炎の勢いが強くなる。
二人は急いで、家から跳び出した。
「危ねぇ~」
「お前がつけたんだろ。俺なんか死ぬところだったんだぜ?」
「お互い大変ですな」
「今度からは俺が骨を燃やす係な」
真は光鬼の肩をポンポンと叩いた。
「俺が襲われる役か。勘弁してくれよな」
苦笑いをしながら、言う。
それから数十分、真が急いで119へ電話したことにより火は鎮火された。
「今回のことは貸しだからな」
「へいへい」
仕方ねぇな、と光鬼はハンドルを握りながら言った。
第一話~完~
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