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と、もう1人が答えた。
「すまん、頼む」
そう言うと、後輩が加藤を探しに行った。
それを見届けたあと、フウーと口から二酸化炭素を吐き出し、手短にある木にもたれ2人を待った。
だが、2人は一向に戻って来ない。
実に5分は経過している。
「先輩~っ!」
ふと、悲鳴のような声が森の中に響き渡った。
男は嫌な予感を感じ、聞こえた方に身体を向け進む。
「血、なのか?」
男の予感は的中してしまった。
それは、思っていたより最悪な方向に進んでいたのである。
木に赤い液体が、ぶちまけられていたのだ。
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