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見慣れない、ものが腹部から生えていたのだ。
視覚から遅れて痛みが現れた。
その痛みは、さらに恐怖を煽る。
それから、視覚からの情報が途絶えた。
意識を失ったのである。
「起きろ。真」
光鬼は助手席で寝ている、真に声をかけた。
相変わらず、寝顔が憎たらしい。
「ん、あぁ」
真は目を開け、上体をあげ欠伸をして言った。
「ちぇっ」
「ん、何か言った?」
光鬼は真が起きなかったら、前みたいにイタズラしようと思っていたのだ。
「んでも、ねぇよ」
光鬼が少し不機嫌なことに疑問に思ったが、自分の手に何かを置かれたので、その思いを打ち消した。
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