第二話【森に潜む鬼】

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見慣れない、ものが腹部から生えていたのだ。 視覚から遅れて痛みが現れた。 その痛みは、さらに恐怖を煽る。 それから、視覚からの情報が途絶えた。 意識を失ったのである。 「起きろ。真」 光鬼は助手席で寝ている、真に声をかけた。 相変わらず、寝顔が憎たらしい。 「ん、あぁ」 真は目を開け、上体をあげ欠伸をして言った。 「ちぇっ」 「ん、何か言った?」 光鬼は真が起きなかったら、前みたいにイタズラしようと思っていたのだ。 「んでも、ねぇよ」 光鬼が少し不機嫌なことに疑問に思ったが、自分の手に何かを置かれたので、その思いを打ち消した。
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