第二話【森に潜む鬼】

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数時間後 真は車の前に立っていた。 ドアを開けようとしたが、開かない。 どうやら、ロックが掛かっているようだ。 真はふと、運転席を見る。 光鬼がハンドルに身体を預け、だらしなく寝ていた。 幸せそうだ、起こすには惜しいのだが…… 「仕方ないな」 真は窓をドンドンと、数回叩く、割れない程度に、である。 すると、光鬼は驚いたように飛び起きた。 ついでにクラクションの音が鳴り響く。 真に気づき、慌ててロックを解除した。 「お留守、ご苦労さん」 真は車に入りながら、からかう。 「悪かったな。眠かったんだよ」 光鬼はまた、ハンドルに上半身を乗せ始めた。
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