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「今さら何です?」
悟郎は訪れた真達を手で指示し、ソファに座らせてから言った。
ため息を吐きながら。
もう22年前の事件なのだ。今さら取りあげられることはあるまい。
そう思っていたのだが。
「我々は月刊摩訶不思議という、雑誌の記者をしてまして」
と真が言った。
悟郎は明らかに、怪訝な顔をする。
当然だ、聞いたことのない雑誌の取材である。
無理もなかろう。
光鬼が話しを続けた。
「それで今、怪奇現象という特集をやってましてね。22年前の事件のを詳しくお聞かせて、下さいませんか?」
真達は悟郎の顔を真剣な眼差しで見つめる。
このまま黙っていたも帰ってくれない、と察し口を開いた。
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