第二話【森に潜む鬼】

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すると、右側の方からザザッと落ち葉を踏む音がした。 動物が歩いているのである。 一番右側にいた男が、音がなった箇所を警戒する。 時間が経つたびに音が大きくなっていく。 こちらに近づいているのだ。 近くにいた男は音だけでだいたいの距離を把握し、猟銃を発砲した。 ドォンと二回の銃声が響き、その後に何かが地面に倒れ込む音がする。 弾が命中していたのだ。 猟銃を撃って男は、死体を確認するために近づく。 狩りの定石だ。 用心してか、あとにもう一人が続く。 「ぎゃぁああぁ!」 悲鳴が響いた。 それから、また銃声が響きドサッ、と倒れる音がする。
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