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すると、枯れ葉を踏みつける音が鳴った。
だが音は一つだけであり、待っていた男達は固唾を呑んで見守っている。
そして、姿を現した。
そいつは不健康な白い肌を持ち、全身の体毛はなく丸太のような太い腕であり、手は鉤爪である。
それは片腕を上げておりそこには、先ほど死体を確認しに行った猟師の一人が、浮いていた。
そいつは大の男を片手で、易々と担いでいるのだ。
そいつはもはや人ではない。
言うならば、そう人を喰う怪物――鬼である。
猟師達は目の前に立っている者に恐怖を抱き、その場に立ち尽くす。
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