第二話【森に潜む鬼】

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それもそうである。 自分の意志とは関係なく強制的に引きずられたのだ。 だが、真はそんな事を気にせず言う。 「別の組が怪物に襲われたかも知れない。今すぐ、行かなきゃ!」 「分かったよ。だからそんな慌てるな。そんなんじゃ、死ぬぞ。冷静になれ」 普段、ふざけている光鬼が真剣に言う。 その言葉で、真は落ち着きを取り戻した。 「そうだな。ありがとう」 「気にするな。とりあえず、山口にも言っておこう。もちろん怪物は抜いてな」 光鬼は笑って言った。 少しでも真の不安を打ち払うためだ。 現にそれは、作用した。
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