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それもそうである。
自分の意志とは関係なく強制的に引きずられたのだ。
だが、真はそんな事を気にせず言う。
「別の組が怪物に襲われたかも知れない。今すぐ、行かなきゃ!」
「分かったよ。だからそんな慌てるな。そんなんじゃ、死ぬぞ。冷静になれ」
普段、ふざけている光鬼が真剣に言う。
その言葉で、真は落ち着きを取り戻した。
「そうだな。ありがとう」
「気にするな。とりあえず、山口にも言っておこう。もちろん怪物は抜いてな」
光鬼は笑って言った。
少しでも真の不安を打ち払うためだ。
現にそれは、作用した。
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