第二話【森に潜む鬼】

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待つこと数分後、ようやく落ち着きを取り戻し口を開く。 「化物が出て来たんだ」 男の話しによると、突然化物が現れて残りの三人を殺したというのだ。 それを聞いたベテランそうな猟師は、フンと鼻を鳴らし 「そんなもんは、いるはずねぇ。熊だろきっと」 まぁ、三人にも殺されたからな化物に見えるのは仕方ねぇ、と最後に言った。 男は本当に見たというように反論する。 「熊じゃない……奴は化物だ。銃を撃っても死ななかったんだ……」 男は思い出したのか、再び小刻みの震えその場にしゃがみ込む。
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