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「こりゃ、酷いな」
遠藤は目を細めながら言った。
ですね、と言って山口は返す。
家にいれば身体を休めることは、もちろん鬼から身を隠すことができる。
しかし、集落はこの有り様だ。
衛生状態はあまりよろしくない。
「外にいるよりマシだ。中に入ろう」
そう言ったのは光鬼だ。
森の中よりは鬼との遭遇率は低くなる。
したがって真達は、余り壊れている規模が少ない家を探し、そこへ入った。
その家は幸いなことに数ヶ所、ヒビが入っているだけである。
中はタンスやクローゼットなどがあるだけだった。
生活していた様子は見られない。
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