謎の手紙

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ただいまの時刻午後は午後二時。外では真夏の太陽が、暴力的な暑さで道行く人々を苦しめている事だろう。 僕は冷房の効いた部屋で、まどろみを楽しんでいるところだった。不意にドアの方から物音がした。 半分寝ぼけている頭を振り、目をドアに向けると、なにか違和感を感じた。なんだろう。 白い扉。その上に取り付いている窓からは陽光がだだ漏れ。隣の郵便受けからも光がのぞいていた。 これだね違和感。なんか挟まってるから。 僕は仕事をこなすべく、ドアへと歩き出した。少し体が固まっている気がするのは、長時間同じ姿勢でいたからかもしれない。 ドアに到着して上を見上げる。郵便受けまではなかなかに高さがあるけど、そこには下駄箱という名インテリアがある。ここは外履きのままだから使わないのに、なんで置いておくのだろう。謎だね。 ひょいと箱の上に飛び乗ると、目に目標物を捉えた。茶色の四角い物体。所謂封筒と呼ばれているものだ。
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