愛と勇気とお金が少し

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人生において大切なものは? とゆー質問に対して、 喜劇王チャップリンはこう答えたという。 「愛と勇気とお金が少し」 全体的にこの答えはいいとこツイてるなあ、と思う。 非常に正直で、明快である。 もしこの答えが 「愛と勇気」 だけだったらちょっと偽善の匂いが漂うし、 「愛とお金」 だったとしたら野心ばかりが先立つような気がする。 さて、 この言葉をそのまま現代の若者たちに当てはめてみると、 どうか。 まず一番最初の「愛」。 これはみんな大切にしていると思う。 現代の若者たちは人間的な愛情が薄いとか、 情けというものを知らないとか、 慈愛の精神に乏しいとか、 いろんなことを言われがちだが、 そんなことはないと私は思う。 いや、思いたい。 もちろん中には非情で、 他者に対する愛に乏しい若者もいるだろうけど、 そういう若者は現代に限らずいつの時代にも存在する。 そんなアウトローがしでかした事件など取り上げて、 「ほらみろ、現代の若者ときたら・・・」 と全体的に展開するのは、愚かしいことだと思う。 大丈夫。 みんな愛の大切さは知っているはずだし、 それを育もうと考えている。 と、 私は信じる。さて次に、 三番目の 「お金が少し」 これもみんな条件を満たしている。 現代の若者は少しのお金ならば、 ほぼ全員が所持していると言っていい。 ゴハンを食べるお金がなくて栄養失調で死んだ、 なあんて話は聞いたこともない。 みんなそれなりに豊かで、 それなりに物欲を満たし、 それなりに青春を楽しんでいるはずである。 ところが、二番目の「勇気」。これが決定的に足りない。
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