第Ⅰ説―ココハドコ、アナタハダアレ―

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言い争いを静めたオーディンはフギンにかくかくしかじかで状況を説明した後、2人の力により、人間界への道を開くことに成功した。 『いいですか、いくらオーディン様でも人間界に降りれば神の力は制約され、体の作りも人並みになってしまいます。どうか無茶はなさいませぬよう』 と、これはムニンの言葉。 出発前にもらった、貝殻の鈴をぼーっと見つめ『困ったら呼んでくださいねっ!』というフギンの言葉も思いだしていた。 そう。 彼は道に迷っていた。
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