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江戸の町に、とある親子がやってきたのは今から二日ほど前の事。
男は浪人者なのか髪と髭は伸び放題で娘の来ている服も、薄汚れており親子乞食同様の出で立ちであった。
娘の首には、男の手作りであろうか紙で出来た看板が下げられており、こう書かれてあった。
『心の枷(かせ)戻します
お困りの方、ご相談あれ
枷屋』
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