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紫苑「さて、やっぱり禁止区域の遺跡に行くしかないな」
桜花「私もそれが一番だと思います」
志澄「彼女ことはともかくは僕は立ち入り禁止区域の遺跡に行きたいね」
仁奈「はぅ~♪」
仁奈は絢香をぬいぐるみのように抱き締めている。
絢香「…………」
絢香は仁奈に散々いじられグダッとしている。
紫苑「ああ。それに立ち入り禁止区域の遺跡を調査したかったからな。いいチャンスだ」
桜花「そうですね」
桜花は微笑む。
里瑠「私は興味かありませんので行きません……」
里瑠「そんなことを言わないで、一緒に行こうよ~」
里瑠「いや」
仁奈「終わったら桜花ちゃんにお菓子に作ってもらうから」
と仁奈は桜花にウィンクする。
桜花「え?あ、それは構いませんが……」
仁奈「……分かりました。それで買収されてあげましょう」
紫苑「一度解散する。準備が出来次第ここに集まれ!」
『了解(です)』
紫苑と絢香以外は部室から出ていく。
絢香「紫苑は準備しなくていいの?」
紫苑「俺はもう出来ているから大丈夫だ」
絢香「そう……あのさ、紫苑……」
紫苑「なんだ?」
絢香「ありがとう」
紫苑「なんのことだ?」くって言ってくれて」
紫苑「他の奴はともかく俺はただ遺跡に興味があるだけだ……」
絢香「そう」
紫苑「ああ」
しばらくの間、長い沈黙が続く。
絢香「あのさ……」
紫苑「今度はなんだ?」
絢香「……私…トイレ行きたいんだけど……」
絢香「この姿だとドアとか開けられないし、だから……」
紫苑「嫌だ」
絢香「ちょ!?」
紫苑「姿は犬なんだからその辺ですればいいだろ」
絢香は本を口にくわえて紫苑に向けて投げる。
紫苑はあっさりとそれを避ける。
絢香「紫苑のバカ!!」
泣きそうな声で声を上げながら走って開いているドアから部室を出て行く。
里瑠「浅はかなり……です……」
その様子を部室の直ぐ外の扉の隣に立って里瑠一人が聞いていた。
その後、絢香がどうしたのかは本人以外知らない。
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