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流星落下の数時間後。
ザッ‥ザ‥‥ガサッ。
藍色のスーツに身を包んだ男が生い茂る草花を掻き分け流星の落ちた場所の近くにやって来た。
「‥ふぅ‥このあたりの筈なんですけど…」
男は突起した岩に飛び乗ると、キョロキョロと首を動かして何かを捜し始めた。
そして一時首を動かし捜していると。
「‥あれか?」
と、何かを見つけたように呟いた。
男は岩から降り、微かに光を放っている場所へと歩いて行く。
「‥ん?‥これは?」
不思議そうに眉を顰めながらも男はさらに近づいて行く。
そして‥。
「‥これは…人間!?」
男は驚き声を上げた、光を放っていたのは小さな男の子だったからだ。
警戒しながらもを男の子を優しく抱き上げる。どうやら眠っているみたいだった。
「‥一応目が覚めるまで面倒を見るとしますか」
そう言うと男はゆっくりと地面に男の子を寝かせ、自分の上着を男の子に掛けた。
そして雲一つ無い夜空を見上げる。
暗い夜空には今日も星が輝いていた。
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