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男の子は不安そうな顔で僕を見ている。
「(開口一番失礼なヤツだ)」
だが僕も子供じゃない、我慢しとおこう、そう僕は思った。
それに僕は髪が長いからよく‥いや、そこまで多くは無いけど‥まあ、女に見間違われることもしばしばある。
だから、誤解を解くためにも。
「ぼ・く・はレジスタンスの第4部隊隊長、ラグ・ディングス…キミの名前は?」
「‥お姉ちゃんボクっ娘なんだ‥」
「(なんで無駄な知識は豊富なんだ!!?)」
「‥ボクはレイ…レイ・スエード」
クソガキ…いや、男の子―――レイは相変わらず不安そうな顔で答えた。
「んー‥君はどうしてこんな場所にいるの?」
「‥流れ星を見にここに来た」
流れ星?‥流星のことか。
「じゃあ‥君の家はどこ?」
この子を家に送って帰ろう‥、無駄な時間を使ったし、今日は疲れた‥。
「丘の先だけど…」
「そうですか、ほらっ、立てる?」
僕はレイに手を差しのべた。
「うん‥お姉ちゃんありがとう」
この際お姉ちゃんはもう諦めよう‥‥、そう思いながらレイの手を掴んだ。
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