願い

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そうだな、引き止めてほしいかもな。 一瞬の迷いかもしれないし …と言おうとしたが、止めて 「大丈夫!そんなこと、絶対に言わせないか らさ」 そう言って微笑んだ。 そうすると、智香は、どこか安心したような表情で、顔を赤くして笑った。 「じゃあ、逆に、智香は僕に別れを告げた とき、どっちの応えを望む?」 一つ間をおいて、落ち着いた声で言った。 「引き止めてほしいかな。でも、大丈夫! 私もそんな事言わせないよ」 智香が顔を赤くして笑った理由が分かって、僕も同じように笑った。 春風が優しく2人を包み、顔を余計に火照らせた。 ───すぐに現実に引き戻された。
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