マーゲンチューブ

2/2
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
脳梗塞直後の患者さんにマーゲンチューブ(鼻から胃へ栄養を送るための管)を入れることになりました。管を入れるのは3年目の某看護師。この病院へきて、同僚たちの適当さに嫌気がさしていた私は「大丈夫?」と声をかけた。すると返ってきた答えが「私、まだ1回もしたことないんですぅ~」と言いながらもなぜか自信満々。「マーゲンチューブの勉強してきた?」と聞くと「してないけど、学生の時にやったから大丈夫ですよ~」と言いだした。「勉強もしないでするのは危ないから、詰所行って参考書読んできな」と一応忠告しておいた。ナースコールが鳴ったので、私はそっちの対応をするため、その場を離れた。用を済ませて、戻ると、ちょうど栄養剤を入れるところだった。とりあえず忠告しておいたから、参考書を読んだものと思いその場を離れようとしたんだが…栄養剤を注入していくと患者さんが震え出し、指先や唇がみるみる紫色になっているではないか!しかし、マーゲンチューブを入れた看護師はまったくそれに気づかずに注入を続ける。慌ててストップさせ、ドクターコールをした後「空気音確認した?」と聞くと「え?それなんですか?」との答えが💧マーゲンチューブを入れる際、食道ではなく気管にチューブが入ることがあるため、チューブ挿入後空気を入れて胃に確実に入っているか、胃液を注射器で吸ってみて確認してから、栄養剤を注入するものなのです。それを怠ったため、気道にチューブが入っていることにも気づかず、肺へ栄養剤を注入。その患者さんは急性肺炎になりマーゲンチューブ挿入後から意識が戻らなくなってしまいました😵完璧な医療ミスなのに家族は医者に言いくるめられ、病院を訴えることができずに寝たきりの患者さんを数か月後自宅へ連れ帰りました。今頃どうしてるんだろう?
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!