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いつもなら抱き留めたり、避けたりする余裕があるけど、最近の関係上頭が混乱していた。
えぇ!?だって最近まですれ違うカップルみたいになってたじゃん!
それなのに何でいきなり飛んで来てんの!?
秀「うわっ!!」
薫「ほぁっ!!」
なんてことを考えていたから、薫の勢いに負け二人とも倒れてしまう。
構図としては、薫が俺を押し倒してる感じ。
秀「った~、大丈夫ですか?怪我とかないですか?」
薫「うん、大丈夫!それより…秀く~~~ん!」
薫に強く抱きしめられる。
そうか、久しぶりだから嬉しいんだな。可愛い奴め!
と、いつもならこうなるんだけど、ここで薫の力を思い出していただこう。あの尋常じゃない力を。
秀「いだだだ!ちょっ、薫!ギブギブっ!」
薫「秀くんだ~、秀くんだ~!」
すっごい可愛いなぁおい!俺の胸に顔をスリスリするとか、可愛いなぁおい!
秀「だけど、マジで離ぎゃああぁぁ!い、いろんな骨が、折れる…!」
もう冗談じゃなくてそんな気がする!すっごい身の危険感じる!
どうしたら、どうすれば!
1 キスとかしてみる
2 逆に押し倒す
3 体をまさぐってみる
4
まともなコマンド出ねぇ!1も3もこんな公衆の面前で出来るか!つーか、とかって何だよ!それと4って何なの!?空白じゃねぇか!俺はどういう思考回路してんだよ!
ってツッコミ入れてる場合じゃねぇよ!このままじゃ薫に殺される!
秀「薫、俺死んじゃいますから!冗談抜きで!」
薫「…秀くん、心配いらないよ?秀くんが死んでも、私はず~っと秀くんの側にいるからね…」
何か微妙にヤンデレが入ってる!?
こうなったら、2だ!逆に押し倒す!薫ぐらいならどうにかなる!
薫「きゃぁっ!ちょっ、えっ?秀くん、ダメだよ?こんなところで…」
はぁ、なんとかうまくいった…。ポジション反転したら薫も離してくれた。ちょっとトリップしてるけど。
うん、とりあえず痛い皆の視線をなんとかしなきゃな…。
そんな目で俺を見ないで………。
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