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とりあえず立てろうか。うん、こんな体勢だから皆が変な見方するんだ。
そうそう、ちゃんと立てってね、薫も起き上がらせて、そしたらやましいことなんて何にもない!
っていうか元々ないけどね。
秀「皆どうしたんですか?」
聡「えぇ!?普通!もうちょっと『い、今のは誤解ですよ』みたいな動揺見せろよ!」
秀「誤解って、本当に何にもしてませんしね」
聡「あれを無かったことにしちゃうの!?お前全ての主人公に謝れよ!」
秀「…は?」
聡「えっ、何かごめん…」
秀「さて、じゃあ皆も作業に戻ってください。先生もありがとうございました」
鬼「あ、あぁ…」
男『お、おぅ…』
そう言っただけで、先生は校舎内に戻り、男子達は作業を再開し始めた。
うんうん、皆優秀だな。
真「ったく、お前のスルースキルも大したものだな」
秀「そんなスキルを身につけた覚えはないですよ」
真「まぁいい、じゃあ私も教室に戻るから、土御門を頼んだぞ」
秀「ちょっ、頼むってどういうことですか!?」
俺の質問に答えずに、真柳は校舎に入っていった。
ったく、どうしろって言うんだよ。さっきは勢いで普通に会話してたけど、今出来るかわからないぞ。
でも、薫の様子からすると、もう脅えたり怖がったりしてないみたいだけど…。
薫「…秀くん、ちょっと話したいことがあるんだけど」
秀「俺も薫に話したいことがあります。…ちょっと待っててください」
何だ、意外に喋れるな。聡の言う通りなのかもしれないな。
秀「聡!」
聡「ん?どうした?」
秀「今から俺ちょっと抜けますから、指示は任せます。これに大体のイメージとか書いてありますから、頼みましたよ」
聡「わかった、任せとけ。…うまくやれよ」
秀「お互いに」
作業の指揮を聡に任せ、薫と落ち着いて話せる場所に向かった。
聡「じゃあ、今から指揮はオレが執るから!」
秋「えぇ~、聡の指示かよ」
中「やる気しねぇなぁ~」
聡「何だよそれ!オレのどこがダメなんだよ!」
男『全部』
聡「ぜ………」
そんな会話をスルーして。
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