第一章 賢人の過ち

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エルフィンは王に会うため城の中を歩いていた。 彼は彼の親友が何故自分にあんなことを頼んだのか知っていた。 彼の母は、ハーフエルフ(彼女の場合はニンゲンとのハーフで、寿命も二種族の間位だった。)で今や命が尽きようとしていた。 ::少しでも、たとえ数時間でも長く側に居させてやりたい。:: それが彼の頼みを聞いた理由だった。 だが、エルフィンはそれだけでは無い… 他にも彼が自分の口から言えなかった、何らかの理由がある事も解っていた。 別れ際の彼の言葉がまだ耳に残っている… 《君が王の話を聞いた後、まだ私を親友と読んでくれるなら…発つ前に私の所へ来てくれないか。》
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