プロローグ

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    恋とか、彼女とか、そういう話がクラスの中でちらつく年頃になっても、俺は今まで通り授業中に隠れて漫画を読んだり、学校が終われば友達と遊んだりと恋愛という物には全く無縁な男であった。 いや、無縁ではなかった。 確かに、バレンタインデーにチョコを貰ったり、女の子に呼び出され告白されたりした。 しかし、不思議と嬉しいという気持ちが湧いて出てこない。 何故? 実は、許婚がいるから? それは、ない。 実は、過去の思い出を引きずっているから? それは……ない。 そんな心のもやもやと腐れ縁の相方を引き連れたまま、月日は進み、中学三年。 色んな事があった中学生時代、最後の日である。
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