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「全く、最近の子供は計画的に買い物もできないのかい!?」
悪態をつきつつ、大盛りのどんぶり飯を俺につきだす婆さん。
現在位置は俺の隣の部屋。
要するに、婆さんの部屋だ。
「いや、面目ない。
まだ卵くらいはあるかな~、て思ったら、醤油とマヨネーズしかないとは……」
合掌し、頂きますと宣言してから頂く。
これマナーね、マナー。
メニューはどんぶり飯、豆腐と大根の味噌汁、焼き鮭。
なんともオーソドックスな日本の朝食で。
「あんた、中学卒業してもあたしに飯たかる気かい?
もうちょっとしっかりおしよ。
あんた、今日から高校生なんだから」
そう。
俺は今日からこの猫又の町にある、猫又高校の一年生になる。
「いやぁ、中1の頃から慣れ親しんだ、この味に別れを告げるのはちょいと寂しいもんだなぁ」
しみじみ呟きながら味噌汁をすする。
「はん、おだてたって何も出やしないよ!
……貰い物のゼリー、余ってるから食ってきな」
口は悪いが人情派。
そんな気のいい婆さんとの付き合いも四年に入ったのか。
あらためて、しみじみとこの町に来た時を思い出す。
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