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ちーん
良く焼けたパンのいい匂いがする。
ジュンスは人見知りしないのか平然と椅子に座って目を輝かせてパンを見つめている。
「あっあー!」
「ジュンス~パン出来たよ」
「あう!あいあい!」
「ちょっと待ってね。バター塗ってあげるから」
「あたー?」
「うん。バター。砂糖かけて甘くして食べる?」
「う~。あい!」
ぱらぱらぱら、とグラニュー糖をパンにかけて皿ごとジュンスに渡してやった。
「ジュンス牛乳飲む?」
「うう!」
ジュンスは首を横に振る。
男の一人暮らしだ。冷蔵庫の中はビールとつまみがメインで最低限の物しか入っていない。むしろ牛乳があった事が奇跡に近いぐらいである。
「牛乳嫌い?」
「あう!」
ジュンスはこくりと頷くとはむはむとパンをかじる。
しゃあない、今は取りあえず水飲ましとこう。
小さめのコップに浄水器を通した水を入れてジュンスの前に置いてやる。
美味しそうにパンを食べるジュンスの頭をひとなでして寝室で携帯を開いた。
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