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リビングに戻るともうジュンスは食べ終えていて、椅子に座ったまま真っすぐ前を見つめていた。
「ジューンス!もうごちそうさま?」
ユチョンがジュンスの前の席に座りながら声をかけるとジュンスは不安げな顔をしてユチョンをちらりと見た。
「ジュンス?どうしたの?」
「あう…あっあっああーん!」
するとジュンスは突然泣き出してしまった。
「え?!ジュンス?!」
ユチョンは慌てて席を立つとジュンスに駆け寄って抱き上げた。
「ああー!あーん!あああ!」
「ジュンス~?」
ユチョンはジュンスを抱き上げて背中をさすりながら優しく声をかける。ユチョンには少し年の離れた弟がいるので手慣れたものである。
「いあーいあー!ああー!」
しかしジュンスは泣き止む気配もなくむしろパニックになっているようだ。
「ジュ~ンス、大丈夫だよ~どうしたの?」
「ひっひっああ~!」
泣きすぎて嗚咽しながらユチョンの胸の所の服をぎゅっと掴んでいる。
優しく頭を撫でながら顔を覗き込む。
泣きすぎると良くないって言うからなあ~。
もう既に20分ぐらい泣きつづけていて、目は真っ赤だった。
「ジュンス~」
「うう~。ひっ、ひっ」
ようやく泣き止んだジュンスはユチョンにしがみついて離れようとしない。
不謹慎だが少しその姿にユチョンの母性本能がくすぐられたとか何とか。
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