道端の天使

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いつもは事細かに恋人の詳細を話し写真を見せびらかしてくるのに珍しい事もあったもんだ。惚気たいし、聞いてほしいやつなのに。 まあそのうちぺらぺら話す様になるだろ。ボインかな。前の彼女はスレンダーだったな。まだ見ぬジェジュンの彼女に思いを馳せているうちに、目的の青い看板が目に入った。 ああ、24時間営業最高! いっらっしゃいませ~ どこか気の抜けたあいさつに迎えられ生暖かい空気に包まれる。 ま、深夜のテンションなんてそんなもんだろうな。ひとり納得してビールを品定めする。 安いし発泡酒でいいや。 発泡酒やらつまみやら明日の朝食やらが詰まったビニール袋をがさがさしながら歩く。 眠い。帰ったらすぐ寝よ。 マンションへの最後の角を曲がった時、街灯に照らされた道の端に白い物体が見えた。 .
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