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俺は、ただこの世界を飛び出した。
この世界には居たくなかった。
俺の親父は、魔王だ。
ただの、魔界の王様。
力が強く、権力もでかい。
しかし、俺はその全ての悪魔が尊敬する親父を倒してしまった。
ただ、倒しただけなら良かったのだがその時に運悪く見られてしまったのだ。
そして、魔界に広まった噂
『実は、魔王は息子より弱い』
これでは、魔王の面子も立たないというものだ。
俺は、実際のところ魔王には興味が無かった。
出来たら、一生最上級悪魔としての地位で居たかった。
魔王になれば、いろいろと特典はあるのだが
何しろ、他のものを虐げる立場にあり
そして何より力の尊重
魔王というだけで、誰もがひざまずく
俺は、そういったものが好きではない。
第一、俺には魔王になれない理由がある。
魔王には、最上級悪魔の貴族との結婚が義務のようになっている。
それだけは、俺は許せなかった。
俺は、親父に代わって魔界の王にされかねなかった。
俺は、徹底講義した。
今まで、魔王の一族は大きな力がありそれが一番濃く受け継がれるのは長男なのだ。
しかし、俺は次男。
長男は未だに、親父を超える存在ではない。
俺は、困った。
魔王にはなりたくない。
なってしまったら、約束が果たせなくなる。
俺は、迷った。
魔界の大図書館に篭って、打開方法を調べたが特にいいものは無かった。
そして、ついに親父から呼び出され禁断の言葉が言われた
「次の魔王は、お前だ。」
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