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「そうなの?」
「ああ。ただ、厄介なことも押し付けられたがな。」
「え?何それ?」
「気にするな。ただ、ミティ。今日は、実際の力は出せないと思っていてくれ。」
「どういうこと?」
「すぐに分かる。」
シオンは、リュミアに
「後は頼んだ。」
「はい。」
そう言って、何処かに行ってしまった。
ミティは、リュミアという人と少し気まずい感じで残された。
「あの・・・これからどうすれば?」
「気になさらなくて結構ですよ?私一人でかたがつきますが、シオン様の命令であなたは人間のほうを倒していただければ結構です。少し、援護します。」
「え?じゃあ、使い魔はリュミアさんが倒してくれるの?」
「いえ、倒しません。戦意喪失させるだけです。」
「へぇ・・・」
「第一、私は戦うなとの命令を受けていますので。戦いませんよ?ミティさん、シオン様のシナリオ通りに事は進みますので、ご安心を。」
「はぁ。」
「実際、あなた如きがシオン様の主だなんて誰も認めませんよ?実際、このことが知れ渡れば魔界のシオン様を狙っている貴族階級の悪魔や魔族があなたを消しにかかることは避けられませんし。」
「ええ!?」
「本当ですよ?私が、情報工作しているので問題は起きていませんが。シオン様の、ご両親に知られたら殺されますよ?」
「うそ!?シオンって、上位悪魔じゃないの!?」
「上位悪魔?馬鹿にするのも、大概にしておいたほうがいいですよ?」
そう言って、笑っていたが実際はかなり怒っているように見えた。
ミティは、「あはは・・・」と空笑いしか出来なかった。
リュミアは、その後ミティを引っ張っていくように先を歩いた。
その時だった。
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