第2話 不自然な大会-暗躍の影

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「ああ、うん。禁止されてるやつね。」 「黒魔術の、禁術は?」 「え?黒魔術自体が禁止されているのに、それの禁術?」 「知らないのか。分かった。だが、それは存在している。そこは、理解してくれ。」 「うん。で、それが?」 「つまり、あいつは黒魔術のさらにおくの禁術に手を染めたんだ。」 「え?」 「つまりだ。この世界じゃ、極悪人に、なったわけだ。」 「嘘・・・」 ミティは、信じられないといった表情だった。 この世界では、闇の魔法と光の魔法は使用可能だが それを、追求した 黒魔法 白魔法 は、両方とも禁忌とされているのだ。 学園長は、シオンを見ていった 「悪魔の長クラスのあなたに聞きたいのですが、そうも簡単に魔族や悪魔は情報を与えるものなのですか?」 「さぁな。対価によるな。もし、命を懸けてきたり。自分の殺した者を、術式で魂のみを引っ張り出してそれをささげたりしたりした場合。こちらもかなりの、利を被るからな。それだけの、情報は与えられるだろうな。」 「では・・・」 「ああ、この世界で知ることは不可能だ。魔族か、悪魔。天使か、聖霊のどれかが手を貸していると見て間違いないだろうな。」 「では・・・どうするれば?」 「魔界や天界に、白や黒魔術の使用制限はない。自分の制御できる魔術を使えばいいだけだからな。よって、契約で教えたとしても特に問題視されない。向こうで見つけるのは、ほぼ100パーセント不可能だ。」 学園長は、顔がこわばるばかりだった。 シオンはただそう述べた後、一度深く腰掛けた。 そして、続けるようにリュミアが言った 「しかし、それは人間界に持ち込んではいけないものです。人間界では、それは禁忌です。向こうでは、教えたとしても罪悪感など生まれません。しかし、この世界では大問題です。向こうは、扱えなければただ自滅知るのがいい落ち。もともと、魔族たちは丈夫にできていますが。人間は、ひ弱です。たった100年も生きられずにただ子孫を残して死んでいきます。そんな者たちの仲に、黒魔術が浸透してしまえばあっという間に全滅でしょう。」
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