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「そうか、お前が俺の主になるものか。」
「なによ・・・」
「いや、何でもない。」
少年は、少し笑いながら
「よろしく頼むぞ。我が主に選ばれし少女よ。」
「あう。」
少年は、私の手の甲に躊躇無く口づけをしてきた。
突然のことでわたしは顔が真っ赤になる。
火でも、出てしまいそうな感じだ。
少年は、その後魔力を一気に収縮させた。
そして少年のキスした、私の手の甲と同じ位置に契約印の紋章が現れた。
その場は、魔力がしばらく溜まっていたがやがて消えてなくなった。
その日は、私までで一度召還の儀式は打ち切られた。
私は、その後先生に少し呼び出された。
もちろん、あの少年についてのことだった。
あの魔力はやはり脅威らしい。
確かに、恐ろしいが完全に制御できているが要注意との事らしい。
私は、待たせてあった少年のところに戻った。
そういえばまだ、名前を聞いていない。
帰ったら聞かないと。
私は、急いで向かった。
そして、待つように言ってあった場所では、少年の手の上に小鳥が一匹乗っていた。
恐怖心は無いのだろうか?
私は、ゆっくりと近づいた。
しかし、小鳥は敏感に反応して逃げていった。
少年は、それを見送ったあとゆっくりと立ち上がってこっちを向いた。
私は、とっさに言葉を吐き出した
「あはは。ごめんね、小鳥逃げちゃったね。」
「いや、どうでもいい。それより、どうした?顔が赤い気がするが?」
「いや、何でもないよ!」
どうしよう、少年の顔を見るとあのキスのことをどうしても思い出してしまう。
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