『溶岩とムカデとビートと雪とお花の話』

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白い服を着た綺麗なお姉さん(今でも思い出すとむずむずしちゃう)と白い服を着たかっこいいおじさん(こうなりたいと思ったんだった)が鎖を持ち出すのは仕方の無いことだってずっと思ってたんだけど、お父さん(肉の塊)が鎖につながれたポチよりも殴打殴打俺にするからずっと無言石造。殴打殴打を手で止めたお母さん(お母さん)に殴打殴打の仕打ちの矛先が向かったその時にビートのルーツ根源が知れた。殴打殴打の応報応報はそう時間として長くはなかったと記憶しているのだけれどビートの響く頭蓋骨の中身は表ッ革のムカデよりもずっと激しく刻まれて、知らなかったけれど脳細胞はピンク色でなくて灰色だって知ったのもその同じ空間の十分後かな。一つ賢くなった。ドッドッドッドッ骨とそれを包んでる針金みたいなとろとろする液体が詰まった塊がお父さんの脂肪と骨と肉とを肉の塊にしてその間ラッタッタッタッタのリズムが眼の奥を通って鼻の中を通って口に辿り着いてぴぃぴぃって空気を刻んでいったのだ。最後のドの後は一拍おくのがとても重要です、ウィセイ、は叫びだす気持ちをくちからひり出す事が重要で、次は続けてキープオンラッタッタッタッタは愉快な台詞だと覚えておいたほうがいいかもしれないな人生ってラッタッタって言い続けられるのが最高にクール。お母さんは物凄い勢いでバイヴレーションなんかしちゃってウィセイっつっても俺セイなのはちょこっと恥ずかしかったんだけど二十回前の夏っていう時間帯はやっぱりお母さんお父さんとは流れる時間が違うってのが今になって思うことだな。
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