最強じいさんと最恐ばあさん

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 つまり、俺達の祖父母は……。 「あー! 祖父さん達も吸血鬼だ! 」  急に鏡良が嬉しそうに叫び、俺は思わず跳びはねそうになる。 「やっと気付いたか」 「私は違うよ、サキュバスだ」  つまり、そういう事だ。  祖父さんが吸血鬼、祖母さんがサキュバス、俺自身は認めたくはないが兄貴も俺もその血を引いている。  祖父さん達は普段、幻術とやらを使っているらしく周りの人間は普通の老夫婦に見えているようだが、俺達にはこの血筋のせいか幻術は全く効かない。  何度も言うが、そんな背景があっても俺は普通の高校生だ。  鏡良が、 「だから藤間と一宮もそれっぽい匂いしたのか」 とか言ってるけど、平凡な高校生だからな。
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