魔王帰還、

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俯いているミリエルにシエノは、近づく。 お互いの距離は、二歩ぐらいの位置でシエノは、止まる。 ミリエル「・・・・ごめんなさい。勝手に話して。」 ミリエルがチラリとシエノを見上げる。 その表情には後悔が浮かんでいる。 シエノ「・・・・いいよ。」 ミリエル「・・・・本当?」 シエノ「ああ・・・・」 そう言うとミリエルは、パッと花が咲いたように笑顔になった。 ドクン! シエノ(な、なんだ?) その笑顔を見たシエノの鼓動が高く速くなっていく。 シエノ(お、落ち着け俺!!) 時空を開いてあるものを取り出した。 それは一輪の赤い薔薇に近い花だった。 シエノ「これは、俺の国で咲いていた花だ。」 ミリエル「・・・・」 シエノの手の中にある花をミリエルは、見つめる。 シエノ「これを、ミリエル。君に渡そう。」 ミリエル「い、いいの?」
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