学年組別対抗戦 第一章

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シエノの背に漆黒の翼が生え 頭には金に近い色を持った角が生えている。 ゆっくりと開いたその両目は、ヨミノと同じ紅と蒼のオッドアイに変わっていた。 シエノ「・・・・行くぜ。」 トレイターを引き抜くと 高速スピードでヨミノに斬りかかる。 ヨミノは、防ごうとするが シエノ「遅せぇ!」 シエノは、瞬時に後ろへと回り無防備な背中にトレイターを ヨミノ「貴様がだ。」 振り下ろせなかった。 トレイターは、空を斬っていた。 そして、 シエノ「ガア!?」 シエノの背中に走る熱い感覚。 ヨミノ「貴様のその姿は、完全ではない。」 シエノの後ろで刀を下げた状態で立っているヨミノ。 ヨミノ「貴様がこの世界から現実世界に帰るまで、俺がお前を真の姿にさせる。」 倒れているシエノに近付く どうやら気絶しているようだ。 ヨミノは、片膝を地面に着けて、シエノに手を翳す。 そこから光が降り注ぎ シエノの傷を癒していく。 ヨミノ「そして、あの頃約束した俺の剣技も教えてやる。」 ヨミノ「それが、親である俺が息子(お前)にやれる唯一の事・・・・だからな。」 ヨミノは、不器用に笑顔を浮かべた。
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