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先輩、僕、太志の3人は昇降口や体育館入口を横目に通り越して、体育館の裏にやって来た。
草取りの管理が行き届いていないのか、辺りは長い草がぼうぼう生えていて、虫もたくさんいそう。
む、虫なんか怖くないぞ!
だって僕は大人だか(以下略
「さあ、ここだよ」
「……え」
「……ここ?」
「ごめんね、ちょっと見た目悪くてさ…」
先輩が指差したのは、まるで倉庫のプレハブのような、やっぱりイ●バは百人乗っても大丈夫!みたいな、そんな感じの建物だった。
深緑のツタが絡まっていて、モンスターみたい。
しかもツタの所為でよくわからなくなっているけど…
「ここ、ギリギリ学校の敷地出てませんか?!」
部室は学校と外を区分する塀をまたいで建っていた。
というか、塀をぶち壊し、無理矢理に建てられたような感じだ。
「うーん…まあ、入って入って」
「はあ…」
先輩は苦笑しつつも僕たちを部室(…とは言い難い)の中へ通した。
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