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「よし、大体みんな揃ってるよね」
先輩は玄関を上がり、奥に続く扉を開けてそう言った。
その扉の向こうの光景に、僕は目を疑った。
隣で太志も呆然としている。
そこでは、4、5人の男子生徒が長い折り畳み式の机を囲んでいた。
机にはたくさんの桜の花や葉、餅のようなものが散らばっている。
みんなで桜餅を作っていたのだ。
「みんな、ちょっと手止めて」
先輩がそう指示すると、みんなは各自好きなように手を止めた。
全部で5人いるようだ。
「こちら、仮入部に来てくれた新入生だ」
「こ、小林太志です」
「小林、豆太です」
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