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「君たち、ポジションどこがいいの?」
颯吾先輩が幹生先輩とアリム先輩をぶちのめしている騒動の中で、素朴な声がすぐ近くから聞こえた。
声のする方を振り向くと…心臓が飛び散るかと思った。
まず、髪。
消防車のような赤に、ところどころ黄色のメッシュが入っている。
さながらマッチの炎よう。
次に、顔。
目のまわりはパンダのように黒っぽく塗られており、顔色は青白い。
さながらムンクの叫びのよう。
最後に、制服。
第一ボタンはきっちりしめてあり、ネクタイもかっちり結ばれている。
さながら模範生のよう。
…なんなんだ、このチグハグな感じは!
「ぼくは、ゴールキーパーがやりたいです。…体格的に」
「そう。ちょうどキーパーは不足してたんだ。よかった」
「あ、ありがとうございます!」
太志は顔を真っ赤にしながらチグハグさんと受け答えしてる。
なかなか適応力があるみたい。
僕も負けてられないや!
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