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「颯吾と幹生は幼稚園の頃から幼なじみなんだってね。家も近いらしいよ」
「そうなんですかぁ。すごい縁ですね」
「そうだね~、颯吾は腐れ縁だって言うけど」
涼先輩は笑顔で続けた。
僕の頭の中には、恐ろしい形相で『腐れ縁だ』と言う颯吾先輩が現れる。
そ…それは恐ろしい。
「俺にはそういうずーっと一緒っていうような幼なじみ、いないからさ。あいつらがちょっと羨ましいよ」
「僕にも…いないです」
僕の頭の中から颯吾先輩が消えた。
代わりに現れたのは…あいつ。
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