豆太の苦悩~豆太の場合~

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「…豆太くん?」 「ッ! はい!」 「ちょっと外出ようか」 「? はい」 気が付くと、涼先輩が心配そうな顔で僕を見ていた。 僕、ひとつのこと考え出すと止まんなくなっちゃうからな…。 それに、僕が考えごとをしている顔は、それはそれは心配せざるを得ないような顔なんだそうだ。(母談) 「スパイク、誰かのお古がその辺にあるだろうから適当に履いちゃっていいよ」 「え、練習するんですか?!」 この部活に仮入部してたった2日目だというのに、久しぶりにまともなサッカー用品の名前を聞いたような気がした。 “先輩のお古のスパイク” うん、なんか、いいね、こういうの!
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