豆太の苦悩~豆太の場合~

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「それにしてもコレ久々に出したなぁ…。昔がちょっと懐かしいや」 「涼先輩が中1ってことは……あ!!」 ってことは2年前…つまり、蠅之足中学が全国大会に行った年だ。 僕は覚えてる。 地元のテレビとかで特集だってやってたんだもん。 それ、録画して何度も見たもん。 “期待の新人ですね” “小さい体で相手の懐に入っていく” “交代で試合に出た” “未来のエース” “天才的な2人の絶妙なコンビ” 「先輩…」 「ん?」 「小林涼って、先輩のことですか?」 「うん、そうだけど…?(あれ、俺自己紹介したよね?)」 先輩は不思議そうな顔だ。 先輩が小林涼ってことは、もう1人の…小林武長(タケナガ)の方はどこなんだろう? 「ほら、早く練習しようよ! みんなが来たらたぶんまた料理とか始めちゃうよ」 「あ、はい! わかりました!」 まあ、いいか。 とりあえず涼先輩はあの小林涼先輩なんだってわかったし。
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