豆太の苦悩~豆太の場合~

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ボールの重心に向けて、下から上に優しく蹴る。 ポンポン ポン ポンポン ポン ポンポン ポン これぐらいは序の口だから、できなかったらヤバいな。 うわあ、涼先輩が見てる。 なんか緊張してきた…。 ポン ポン ポン ポン ボンッ 「あっ」 危険を感じたその瞬間、ボールは僕の足から思いっきり遠くへ飛んでいった。 しかも僕の意識の先――涼先輩の方に。 「っと」 しかし、涼先輩は大きく跳ねたそれを胸を引いて上手く受け止めた。 すっげえ!! そして涼先輩自身もリフティングを始める。
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