JK

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そんな宝石くれるくらいなら、ほんとうの愛を頂戴よ・・・! 「ねえ、ほんとうの愛ってなに?」 「…確かに、仁にはわかりにくいかも、」 くすくす、と笑ってかめは言う。 口元に添えられた指は白くて細い。 (ちょっと短めなところがかわいいんだよな、) お隣同士で育ったのに、俺の家は大金持ちでかめの家は一般家庭。 ここら辺の住宅街で、どちらがおかしいのかと聞かれれば誰もが口を揃えて言うだろう、赤西さんのお城。 なにかとズレの生じる俺の育ちを、かめは全て優しく笑って、正しい道を教えてくれた。 「え、キス逃げてたの?」 「うん、キスより宝石っしょ?」 「・・・あのねえ、」 たかが一般人が婚約でもあるまいし、デート一回目でダイヤモンドなんてもらったら そりゃびびるっしょ? 「・・・うーん?・・・そんなもんなの?」 「(そうだよ、仁・・・おぼっちゃま、)」 (だって、かめとじゃないとちゅー出来ない・・・なんて言えるか、!) 「なんで?」 「・・・は?」 ぼけーっとかめのことを考えていたところで当の本人から声をかけられたもんだから、俺の心臓はベタにはねた。 (あー寿命さんちょびっとさよなら、?) 「なんでキスしなかったの、」 てゆうかなんでいっつもいっつもしないの、仁ってそんなオクテだっけ?と核心ついたことを言われれば・・・焦る、焦る。 「ば、ばばか、お、おれおれ俺はっ・・・オクテ・・・じゃねーよ、」 「・・・そ?」 聞いてきた割に案外あっさりでなんだよ!なんて突っ込みを入れたくもなるが、 しかしおれ・・・・ (なんて演技がへたくそなんだ・・・!) 「ま、なんでもいーけどねー♪ (かっわいー仁、まだまだ転がしてあげるからね?)」 かめの心のうちなんて、知る由もない。 (どっきんばっくん…) (ふふっ…)
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