地獄のノック

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「…?ここは?」目の前には青空が広がっていた。 「起きたか、変態君」 大介がそう言った。 起きて最初にみたのが坊主の大介だなんて髪が長くて綺麗な薫さんだった良かったのに。まあ大介が薫さんの様な髪型だったら吐き気がするけど。 「…あれ、薫さんは?」 薫さんはどこ行ったのだろう? 「薫なら帰らせた」大介がそう言った。 帰らせた?薫さんを?僕の超ウルトラスーパーかっこいいプレイを見せようと思ったのに! 「死ね!大介っ!」僕はバットを振りかぶろうとしたとき、 「秀斗何してる!」とてつもなくでかい声が聞こえた。この声は山口さんのだ。 「秀斗、ショートつけ」山口さんは怒っている。 僕はただ大介をころ、じゃなくてぼこ、でもなく倒したいだけなのに。 「俺が何で薫を帰らせたか分かるか?」 「僕への復讐だろ!」 こいつなら復讐くらいしてもおかしくない。 「…お前は俺に何をしたっけ?」 何をって。 「もう忘れたの。大介の鞄の中にGを入れたり、下駄箱に偽のラブレターを入れたり、試合成績の改ざんをしたりだよ!そんぐらいも覚えてないのかい!」 「……お前はやっぱり正直ものだなー。」何を今更言っているんだろう?当然のことなのに。 「試合でエラーしていないのに地獄のノックを受けさせられたのは」 やばい邪悪なオーラが見える。幻覚だろうか。いや、幻覚であって欲しい。そうでなければ、僕の命に関わる。 「とりあえず死ね!」 「とりあえずですかー―――――――――!」 今年は厄年なんだろうか?最近よく死にかける。生きていたら御払いしてもらおう。
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