第五章『告白』

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一瞬、何が起こったのか分からなかった。突き飛ばされた衝撃で、体のあちこちが痛かった。 その時感じた 生暖かい 手の感触 ぼやけて見える 茶色の髪の毛 目を擦って ようやく見えた 生暖かい物の 正体 それは、 血だった。 誰の血だなんて 言わなくても 私の足に乗っている 茶色の髪の持ち主 私が知っている 茶色の髪の毛は 1人しか いなかった 魅音「圭、ちゃん?」 圭一「ハァ・・・ハァ・・・うっ・・・」  圭ちゃんから出ている汗にも負けないぐらい、腹部から流れ出ている大量の 血 息も絶え絶えであった。 魅音「圭ちゃん?!圭ちゃん!しっかりして!圭ちゃん!」 圭一「ハァ・・・み、魅音・・・お、お前に、つ、伝えたい事が・・・うっ!」 もう虫の息だったにも関わらず、圭ちゃんは話し始めた。 魅音「は、話なら後でもできるから、今は、今は喋らないで・・・!」 圭一「ダ、ダメだ、魅音。今じゃ、なきゃ、も、もう伝えられ、ないかも、知れない、から・・・」 魅音「嫌・・・そんな事、今言わないで、お願い・・・」 圭一「魅音、 好き、だ」 それを聞いた魅音の目から涙が止めどなく流れた。 魅音「うぅ・・・圭ちゃん・・・わ、私も圭ちゃんのことが、」 圭一「答えは、ハァ・・・ハァ・・・ま、また会った時に、き、聞かせて、くれ。そ、それまでま、待っててくれ・・・魅音」 魅音「わ、私、い、いつまでも、待っている、から、か、必ず帰って来て。それだけ、約束して・・・」 圭一「か、必ず帰ってくる、から、待ってて、く、れ・・・」 魅音「圭、ちゃん?圭ちゃん?!嫌・・・嫌、だよ。私を、1人にしないで・・・」  いくら声を掛けても、返事は返って来なかった。
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