第四章『勝利と絶望』

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    圭一side  戦いは、終わった。ヤマイヌ達を、裏山に誘き出している間に、診療所に突入した。その後、富竹さんが番犬部隊を呼んでいる間に、裏山ではヤマイヌ達を撃退していた。そして、番犬部隊が到着、鷹野達の計画を阻止できた。そして今、鷹野が診療所に搬入される、まさに直前、俺は決心した。 ―今言おう。 俺は魅音を呼んだ。 圭一「魅音・・・」 その時、俺の耳に入って来た、恐ろしい言葉。 番犬1「何!?ヤマイヌが1人捕まっていないだと?!」 番犬2「はい、しかもスナイパーライフルを所持しているようで・・・」  その時俺は、頭上から聞こえた、葉と葉の擦り合う音。見上げた時には、遅かった。 パシューーン 放たれた 一発の銃弾 真っ直ぐと 魅音に飛んでいく 俺は無意識に 魅音を突き飛ばした。     魅音side 戦いが終わり、私は言おうか言うまいか迷っていた。振られてもいいとは思ったものの、今の関係が崩れるのは、やはり恐かった。  そんな時、圭ちゃんが不意に話しかけてきた。 圭一「魅音・・・」 何?と聞き返そうと、思っていた時、私の耳に飛び込んでくる、衝撃の一言。 番犬1「何!?ヤマイヌが1人捕まっていないだと?!」 番犬2「はい、しかもスナイパーライフルを所持しているようで・・・」 確かに聞こえた、その会話。 そして、 私の背後から聞こえた 小さな音 パシューーン 私は、その場に根が生えたように 動けなかった。 でも、 次の瞬間 私は誰かに 突き飛ばされていた。 垣間見えた光景は 私がよく知っている。 綺麗な茶色の 髪だった。
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