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「なっなに?」
その子の力強い目力で、俺はその子から目をそらすことができなかった。
「あなたが海田 悠夜くん?」
「そ、そうだけど?」
「そぅ…あたしは西木 瑠未菜。よろしくね。」
「あっうん。」
俺は早速女子の友達ができ、少し舞い上がっていた。しかも瑠未菜はかわいい女の子だ。
髪はショートカットで目がぱっちり二重。唇はぷっくりしていて本当にかわいい。
俺は瑠未菜のとなりにいるのは正直、恥ずかしいし緊張しっぱなしだ。顔が赤いのが自分でもわかる。
そして教室に先生が来た。それからは瑠未菜と話すこともなく、放課後になっていた。
俺は帰ろうと鞄をもち、下駄箱のところで靴を履いていると後ろから
「悠夜!!」
と誰かが俺を呼んだ。後ろを振り向くと幼馴染みの、浅熊 亜璃亜(アリア)が呼んでいた。
「なんだよ。」
「本当、いつも冷たいですね。」
亜璃亜はいつも敬語で普通の言葉で話しているのを聞いたことがない。
それに、セミロングの赤髪に筋の通った高い鼻が特徴だ。実は俺はそんな亜璃亜が好きだったりする。
「悪かったな。で、なした?」
「あっ、そうそう!駅前に新しくケーキ屋が出来たんです!」
「で、俺に一緒に行こうと…。」
亜璃亜は何度も笑顔で頷いていた。その笑顔が堪らなく大好きな俺はつい一緒にいってしまう。
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